【ウォンテッド】(WANTED) [映画]
愚昧と観てきました~!
原作がまたしてもコミックですか、はいはい、と思いつつも、
アンジー、マカヴォイ、モーガン・フリーマンならたぶんそうがっかりしないだろうと
高をくくって劇場へ。
「ウォンテッド」と聞けばあたしくらいの年代は「♪あんちくしょうに会ったら~」とピンクレディーしか
思い浮かばないのですが、
このタイトルも劇中1シーンだけ、出てきます。
でもストーリーには関係・・・あるのか?
荒唐無稽さも私にはとっても楽しかったし、十分面白かったですねえ。
主人公ウェスリーを演じているのが、ジェイムス・マカヴォイ。
そう、ナルニア国物語で癒しキャラ・タムナスさんをやっていたイギリス人俳優マカヴォイくん!
へたれサラリーマンウェスリーは、会社ではパッとしなくて女上司にネチネチ嫌味を言われ、
性格悪そうな同棲中の彼女は、同僚と浮気していて、それを知っていても同僚にも彼女にも何にも言えない気弱なマカヴォイ。
おまけに、心臓がすぐにバクバクしちゃうので薬が手放せないという、情けなさ満載キャラなんだけど
マカヴォイ君、嵌ってるんだよねえ。
アンジーにスカウト、というか見つけられて、モーガン・フリーマンのあの声で
「世界最高の暗殺者の息子、わしらの組織に入りたまえよ」
なんて言われて、すべてに嫌気がさしていたマカヴォイ君はのこのこ入っちゃう。
で、訓練というか、特訓というか、
真価を発揮できるまで、アンジー始め、仲間にボッコボコにされるんですよ。
アンジーなんか、メリケンサック着けて殴りまくってます。
当然、切り傷、擦り傷、骨折、捻挫しちゃうんだけど、
癒しの湯?というか、たいていの傷やケガは数時間で治るという(笑)秘湯につかって回復させられて、
で、また殴られまくる。ああ、マカヴォイ君・・・。
その鍛錬のおかげでマカヴォイ君、暗殺者デビュー。
しかも体は・・・
きゃあ。
どうも私は小柄で一見気弱な、その実ちらりと狂気が垣間見える俳優が好きになる傾向にあるらしい。
マカヴォイ君も、この人身長170cmで決して高くない、というか低いの。
ガエル・ガルシア・ベルナルも同様で、
守ってあげたくなるような目をしていながら、凍りつきそうな狂気が見え隠れする。
あ、トニー・レオンもそうですね。
いっつも狂気がだだもれしているような人はダメなんだな。
大男でもダメなんだな。
この映画ではそんなマカヴォイ君が堪能できまして、その点だけでもあたくしには十分価値ありでして。
アンジーは、顔が怖かったです、はい。
珍しく、黒の囲みアイライン、スモーキーなメイクで怖さ倍増。
ただし、服装はなぜか、そう男男していない。
ちょうちん袖とか、ドットのワンピースとか、意外にラブリー系。
名前もフォックス。
これ以上ない名前。
まさか本名でなくて、コードネームだと思いますが、ぴったりすぎて笑える。
先ごろ、フランスで双子ちゃんを出産しているので、その妊娠前の撮影なんだね~。
改めて映画ってずいぶん前に撮影したものなんだな、と思う。
マカヴォイ君の体が元に戻るのも無理はないですね。
つーか、維持しなよ。
で、アンジー、思い返せば、その頃拒食症じゃないかと言われてました、そういえば。
映画観てて、「痩せ過ぎじゃないか?」と思ったけれど、
ストーリーの中の、アンジーの役柄の背景を考えると、これはわざとこういう体型にしていたのではないかと。
組織「フラタニティ」の掟に忠実で、
何を望むでも、何を欲しがるでもなく、ただ組織のためだけに生きている暗殺者フォックス。
最期の潔さが、体型も含め、体現した究極の忠実さなんだなと、返って清清しい気分になるから不思議。
私が観てないだけなのかもしれないが、初めて観るアクションシーンがいくつかあった。
例えば、まだヘタレの頃のマカヴォイ君が追われて道路で立ち往生しているとき、
爆走してきたアンジーの車が停止することなく、車を回転させてマカヴォイ君を車内に引きずり込むところとか、
列車の横っ腹に車ごとアンジーが突っ込んで、列車に車が突き刺さっているところとか、
曲がりまくるピストルの弾とか、
そのピストルの弾、双方の弾丸が空中で正面衝突とか、
敵の頭と胸に弾丸くらわせて大穴が開いたところへ、手ぇつっこんで、そこから更に
その後ろの敵に撃ちまくるとか、
・・・凄すぎて、笑えちゃう。
実際ゲラゲラ笑ってしまったあたくし。
劇場内にあたくしの爆笑が響きわたってた・・・。
二転三転しながら、マカヴォイ君同様こちらも巻き込まれ、騙され、
進もうか、引き返そうか、悩まされます。
出ると知らなかったので、あまりの老け具合にちょっと悲しくなってしまったのが
テレンス・スタンプ。
だって久しぶりに見たんだもん、「テオレマ」の印象が強くて。
IMDbで他に何か最近出ていたか調べると、おや?「Mr. & Mrs.Smith」?
出ていたっけ?と考えたら「scenes deleted」だって。
ロシア人監督ティムール・ベクマンベトフのハリウッドデビュー作だそうです。
この監督のロシア最高のヒットとなった「ナイト・ウォッチ」「デイ・ウォッチ」も観てみたくなりました。
あと、映画とはまったく違うらしい原作のコミックもなんとか手に入らないかなあ。
割と新しく、2003年のものらしいので、ひょっとしたらアメリカのアマゾンとかeBayとかで
入手できる・・・かも。
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