タカビー [つれづれ《哀》]
なにげなく
「最近ガソリン、ちょっと安くなってません?」と言ったのが始まりだった。
「140円代になってて・・・」と言うと
3時方向の上司は
「そりゃ安いわ」と顔を上げた。
「まあ、セルフですからね」と言ったら
「・・・なんか・・・イメージに合わんな」とつぶやくではないか。
「それは、あれですか、私は自分で給油するようには見えないと?」
「うん」
「ずーっと前から自分でやってますよ。」
「いや~、セルフの店じゃなくて、なんもかんもやってもらっとんかと」
イメージとしては
「さあ、私のためにお働き!」というところか。
直後、隣の課のAちゃんに、
「こんなふうに言われちゃったわ。あたしってそんなにタカビーかなあ。
ショックぅ~」と訴えると、
「あ~、でもわかります」と頷かれてさらにがっくり。
「でもでも、あたしって庶民派よ?」とさらに食い下がると、
Aちゃんは私に尋ねた。
「例えばお店で『すみませ~ん、すみませ~ん』って遠慮がちに注文して、
さらに『いそがしいとこ、すみません』みたいに言わないでしょ、○○さん」
ふむ。
確かに言わない。
そんなふうには。
「そういうタイプじゃないんですよ」
でも言うよ、すみませんって。
ただあたしが「すみません!」って言うときは
「客が着席したら、こっちが言う前に注文取りに来い!」って意味だわね。
つまり、延々待たせて、こっちから呼ばないと注文取りに来ない場合だけ。
「ほらほら」
Aちゃんはなぜか嬉しそうに言う。
「占い見ても、『高慢ちき』とか書いてあって、ムッとするんだけど。」
「いえ、高慢ちきではないですよ。堂々としてるっていうか」
おっかしいなあ。
あたしって子鹿みたいに小心者なんだけど。
「あたしにはそれが羨ましかったりするんですけどね」と
Aちゃんはにっこり言ってくれたが、
「獅子座の女だからって、みんなが高慢ちきじゃないのよ~!」
みなさん、あたしはタカビーではないです、ほんとに。
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