お留守番とお遣い [こどもがらみ]
夏に子供は成長すると言います。
うちの子もちょっぴり、できたかな。
この前書いたとおり、夏はんも~、ワラワラワラワラ落ち着かない日々だったんですが。
そんな中、週に1日は何も予定のない日もあったりして、
そういう日は朝からバスに乗せて実家に預かってもらっていたんだけど、
娘がですね、「一度一人で家にいてみたい」などと言い出すではありませんか。
これには参りました。
なんだそんなことか、とか、なんて過保護な、とおっしゃる方もいるでしょう。
んでもね、うちの子、今まで一人で長時間家にいたことなかったんですよ。
必ず大人の目があるところで過ごさせていたのでね。
でももう10歳ですし、やらせてみようかなと私は思ったのですが、いや、もちろん心配ですよ、
だけどそういう経験もさせてみなくちゃねえ。
こっちも不安だけど、あっちが不安に思っているときにさせるより、
やってみたいというときにさせてみるのがベストかもしんない、と実家に話したら
老母が猛反対しまして。
孫かわいさに、「そんなん絶対アカン!!!」と激怒、ですよ。
「なんで一人でいたいの!?」と責め口調で言われると、困ってしまってわんわんわわ~ん、です。
「どうしてばあばのおうちじゃなくて、家に一人でいたいの?」
「だって・・・いたいんだもん・・・。」
ぽつりぽつりと下を向いて話す娘を見てあることに気がつきました。
夏休み直前、実家からマンションに娘の自転車を持ってきたんですが、
友達と自転車に乗って遊びに行くようになったんですねえ。
今までは家の近所だけ、遠くのお友達のところへは私が車で送り迎えしていました。
ですから行動範囲がぐんと広がって、しかも自転車で走ることが楽しくてしょうがないってふうで。
自転車で友達の家に行きたい、自転車にぶんぶん乗りたいってのもあったみたいで、
折りしも夏休み、思う存分遊べるぞと期待していたようです。
「家にいて、お友達と自転車でどこか行って、一日中遊ぼうなんて思ってるんじゃない?」
「違うよ!」
娘が目をそらす。
「・・・ほんとに?」
「・・・う~ん、ちょっとはそれもあるかも・・・」
やっぱりなー。
「あのねえ、今、自転車に乗りたいのはわかる。楽しいもんね。なっちゃんやあかねちゃんのところにも行けるようになったし。」
「うん」
「でも、あかねちゃんやゆうちゃんやあやちゃんちは、どこなのかママ知らないのよ。なのに、もし何かあったら、ママ会社にいたら駆けつけようにも遠いし、場所がわからないでしょう。」
「・・・」
「だから、ママが家にいないときにママの知らないところへ出かけるのは、ちょっと許可できないなあ」
「ママが知ってるとこならいい?」
「そうだなあ、ママが知っているお友達とマンションの周りで遊ぶんなら、いい・・・かな」
娘考え込む。
「それにね、家に一人でいるなら、お手伝いして欲しいなあ」
「え~?」
「ちょっとこれ見てよ」
そのとき買ったばかりのアエラwithキッズを開く。
お手伝いの特集ページである。
同学年や小1小2の自分より小さい子たち、外国の子たちが普段どんなお手伝いをしているのか
読んだ娘はポロポロと泣き出してしまった。
お恥ずかしい話、普段一緒に家を出て一緒に帰ってくる生活でもあり、ほとんどお手伝いらしきことをさせていなかったのである。
娘も自分が何もしていないことに気づいたようだ。
「一人で家にいたとして、何ができるか考えてごらん。」
娘は紙に箇条書きを始めた。
「うわあ。こんなに。でも、もしこれだけしてくれたら、ママはとっても助かるなあ」
「できると思うよ」
「じゃあ、明日とりあえず一人でお留守番してみる?」
反対している老母と愚昧を説き伏せるのは一苦労でしたが、まあいっぺんやらせてみましょ、ということになりました。
当日、内心相当心配しつつも家を出ましたが、仕事中も気になって仕方なくて。
でもそうそう電話やメールができるわけでもなく、できたとしてもひっきりなしに連絡するのもよくないと思い、
昼休憩のとき初めて電話してみました。
昼食にサンドイッチの用意をしていたのですが、一人で作ってテレビを見ながら食べている、といつもの声がかえってきて、ほっとしつつも、意外に平気なのね、とちょっとがっかりしてしまいますた。
その日は終業と同時に飛んで家に帰り、冷静に「ただいま~」とドアを開けると、エプロンをした娘が「お帰り!」といい顔で出迎えてくれました。
娘はご飯を炊く準備をしていたようでした。
「うわ!ありがとう~。めちゃ助かるわ~。で、今日どうだった? 何も問題なし?」
「うん。大丈夫だったよ。」
「朝から何してたの?」
「えっとねえ、朝は感想文の下書きをしてたの。あと英語の宿題。」
「感想文、順調?」
「まあまあかな。あのね、今日・・・」
娘はそんなことよりも、といった感じで言葉を続けた。
「お手伝いしたんだ~」
「わ!何してくれたの?」
「お洗濯して干したでしょー、でさっき取り入れて全部畳んだでしょー、あとトイレ掃除とー、お風呂掃除とー、朝ごはんの食器洗い!」
おやまあ。
「そんなにやってくれたの?すごいな~。ママ今日何もすることないよ。わ~楽ちんだ~!」
予期していなかっただけにこれは嬉しかった。
「でもたいへんだったでしょう?」
照れくさそうに、しかし平静を装ったように娘が答える。
「ううん、そうでもなかったよ。結構楽しい。」
それ以後、週1くらいで一人でお留守番の日があって、娘は家事をしてくれるようになったのであります。
そして、あるとき、私が帰宅後買い物し忘れたものに気が付いて、そうだお手伝いづいてる娘にお遣いに行ってもらおうとお願いしてみると
「いいよ。何を買ってくればいいの? 自転車で行くね!」
やる気満々である。
その後毎日のように、買い忘れはないか、欲しいものはないかと聞いてくるので、ますますやる気満々である。
夕方なのでたくさん車も走っているし、心配は心配なのですが。
最終的には、私が帰る前までに冷蔵庫をのぞいて、
「あれがないな。あれを作ろうかな。」などと夕飯のメニューを考えて買い物に行ってきてくれるようになると
私は泣くほど嬉しいと思います。
ちょっと下心ありすぎですかねー。
うちの子もちょっぴり、できたかな。
この前書いたとおり、夏はんも~、ワラワラワラワラ落ち着かない日々だったんですが。
そんな中、週に1日は何も予定のない日もあったりして、
そういう日は朝からバスに乗せて実家に預かってもらっていたんだけど、
娘がですね、「一度一人で家にいてみたい」などと言い出すではありませんか。
これには参りました。
なんだそんなことか、とか、なんて過保護な、とおっしゃる方もいるでしょう。
んでもね、うちの子、今まで一人で長時間家にいたことなかったんですよ。
必ず大人の目があるところで過ごさせていたのでね。
でももう10歳ですし、やらせてみようかなと私は思ったのですが、いや、もちろん心配ですよ、
だけどそういう経験もさせてみなくちゃねえ。
こっちも不安だけど、あっちが不安に思っているときにさせるより、
やってみたいというときにさせてみるのがベストかもしんない、と実家に話したら
老母が猛反対しまして。
孫かわいさに、「そんなん絶対アカン!!!」と激怒、ですよ。
「なんで一人でいたいの!?」と責め口調で言われると、困ってしまってわんわんわわ~ん、です。
「どうしてばあばのおうちじゃなくて、家に一人でいたいの?」
「だって・・・いたいんだもん・・・。」
ぽつりぽつりと下を向いて話す娘を見てあることに気がつきました。
夏休み直前、実家からマンションに娘の自転車を持ってきたんですが、
友達と自転車に乗って遊びに行くようになったんですねえ。
今までは家の近所だけ、遠くのお友達のところへは私が車で送り迎えしていました。
ですから行動範囲がぐんと広がって、しかも自転車で走ることが楽しくてしょうがないってふうで。
自転車で友達の家に行きたい、自転車にぶんぶん乗りたいってのもあったみたいで、
折りしも夏休み、思う存分遊べるぞと期待していたようです。
「家にいて、お友達と自転車でどこか行って、一日中遊ぼうなんて思ってるんじゃない?」
「違うよ!」
娘が目をそらす。
「・・・ほんとに?」
「・・・う~ん、ちょっとはそれもあるかも・・・」
やっぱりなー。
「あのねえ、今、自転車に乗りたいのはわかる。楽しいもんね。なっちゃんやあかねちゃんのところにも行けるようになったし。」
「うん」
「でも、あかねちゃんやゆうちゃんやあやちゃんちは、どこなのかママ知らないのよ。なのに、もし何かあったら、ママ会社にいたら駆けつけようにも遠いし、場所がわからないでしょう。」
「・・・」
「だから、ママが家にいないときにママの知らないところへ出かけるのは、ちょっと許可できないなあ」
「ママが知ってるとこならいい?」
「そうだなあ、ママが知っているお友達とマンションの周りで遊ぶんなら、いい・・・かな」
娘考え込む。
「それにね、家に一人でいるなら、お手伝いして欲しいなあ」
「え~?」
「ちょっとこれ見てよ」
そのとき買ったばかりのアエラwithキッズを開く。
お手伝いの特集ページである。
同学年や小1小2の自分より小さい子たち、外国の子たちが普段どんなお手伝いをしているのか
読んだ娘はポロポロと泣き出してしまった。
お恥ずかしい話、普段一緒に家を出て一緒に帰ってくる生活でもあり、ほとんどお手伝いらしきことをさせていなかったのである。
娘も自分が何もしていないことに気づいたようだ。
「一人で家にいたとして、何ができるか考えてごらん。」
娘は紙に箇条書きを始めた。
「うわあ。こんなに。でも、もしこれだけしてくれたら、ママはとっても助かるなあ」
「できると思うよ」
「じゃあ、明日とりあえず一人でお留守番してみる?」
反対している老母と愚昧を説き伏せるのは一苦労でしたが、まあいっぺんやらせてみましょ、ということになりました。
当日、内心相当心配しつつも家を出ましたが、仕事中も気になって仕方なくて。
でもそうそう電話やメールができるわけでもなく、できたとしてもひっきりなしに連絡するのもよくないと思い、
昼休憩のとき初めて電話してみました。
昼食にサンドイッチの用意をしていたのですが、一人で作ってテレビを見ながら食べている、といつもの声がかえってきて、ほっとしつつも、意外に平気なのね、とちょっとがっかりしてしまいますた。
その日は終業と同時に飛んで家に帰り、冷静に「ただいま~」とドアを開けると、エプロンをした娘が「お帰り!」といい顔で出迎えてくれました。
娘はご飯を炊く準備をしていたようでした。
「うわ!ありがとう~。めちゃ助かるわ~。で、今日どうだった? 何も問題なし?」
「うん。大丈夫だったよ。」
「朝から何してたの?」
「えっとねえ、朝は感想文の下書きをしてたの。あと英語の宿題。」
「感想文、順調?」
「まあまあかな。あのね、今日・・・」
娘はそんなことよりも、といった感じで言葉を続けた。
「お手伝いしたんだ~」
「わ!何してくれたの?」
「お洗濯して干したでしょー、でさっき取り入れて全部畳んだでしょー、あとトイレ掃除とー、お風呂掃除とー、朝ごはんの食器洗い!」
おやまあ。
「そんなにやってくれたの?すごいな~。ママ今日何もすることないよ。わ~楽ちんだ~!」
予期していなかっただけにこれは嬉しかった。
「でもたいへんだったでしょう?」
照れくさそうに、しかし平静を装ったように娘が答える。
「ううん、そうでもなかったよ。結構楽しい。」
それ以後、週1くらいで一人でお留守番の日があって、娘は家事をしてくれるようになったのであります。
そして、あるとき、私が帰宅後買い物し忘れたものに気が付いて、そうだお手伝いづいてる娘にお遣いに行ってもらおうとお願いしてみると
「いいよ。何を買ってくればいいの? 自転車で行くね!」
やる気満々である。
その後毎日のように、買い忘れはないか、欲しいものはないかと聞いてくるので、ますますやる気満々である。
夕方なのでたくさん車も走っているし、心配は心配なのですが。
最終的には、私が帰る前までに冷蔵庫をのぞいて、
「あれがないな。あれを作ろうかな。」などと夕飯のメニューを考えて買い物に行ってきてくれるようになると
私は泣くほど嬉しいと思います。
ちょっと下心ありすぎですかねー。
私のムスメはまだ3歳ですが、読んでいて涙が出てきました。すばらしい成長なさっているのですね。子供の成長って本当に早く感じますね。
お嬢さんの働きぶり、すごいです。私より沢山やってます。
by satoco (2009-09-23 10:03)
いろいろと自分でできることが増えて、本人もその気になっていて、ちょっぴりさびしいような、嬉しいような、妙な気分です。
>お嬢さんの働きぶり、すごいです。私より沢山やってます。
いやいや。私よりやってくれてました(笑)。
by 蓮花 (2009-09-23 19:32)
親が思っている以上に子どもは成長しているのですね。
いつも人一倍細やかな心配りをお子さんにされている蓮花さんに心からエールを送ります。
我が家は男の子ばかりなので、実年齢より幼いですよ~
by ようようやまちゃん (2009-09-25 22:45)
いつまでも子供のままでいてほしいと心のどこかで思ってるからなんでしょうね、きっと。
できることややりたいことが大人びてきて、ちょっとおろおろしてしまいます。
男の子はどうしても、ね。女の子と比較すると・・・。
でもそれもかわいいじゃないですか。
女の子は早く大きくなりたいのかな。
by 蓮花 (2009-09-26 08:27)