爪が割れて [つれづれ《楽》]
いよいよオープンの前日って日に、やってしまった。
どうも待合の感じが気に入らなくて、隣の係の後輩というか年下というか部下というか、
まあそういう男性と女性、3人で長椅子などの配置を話し合っていたときだ。
「もっと壁際に寄せてもいいと思うの、このベンチは・・・」
と、左手でガシっと掴んで動かそうとしたら、
バキ!!!
そのベンチは想像以上に重く、左手の中指と人差し指に激痛が走った。
「やっちゃったやっちゃったやっちゃった・・・」ちらりと視線を落とすと、指の中ほどで爪が地割れを起こし、血が噴出していて、
思わず右手で覆い隠す。
「きゃー!」
「うわ・・・」
その場にいた男性と女性が叫んで、カウンターの中にいたほかの男性たちも一斉にこっちを見た。
自分の間抜けっぷりと痛みで恥ずかしく、声も出ない私の周りで、口々に皆があわただしく
動き始めた。
「ティッシュティッシュ!」
「カットバン、僕持ってます!」
「医者に連れて行かないと!」
「僕、車出してきます!」
「医者、わかんのか?」
「ほら、ちょっと見せて!」
たぶん私は真っ赤だったと思う。
もちろん激痛だったけど、爪が割れただけだし、しかも自分の不注意でしでかしたこと。
でも消毒と止血はしたいなとぼんやり思っていると、ちょうど前職場の上司が現れた。
この様子を見て驚いた上司が「私が病院へ連れて行きます」と皆に仕事に戻るよう言うと、
すぐさま男子の一人が書いた病院のメモを受け取って私を連れていってくださった。
消毒と固定で処置も終わり、再び私を送り届けてくださった上司は
「じゃ、お大事にね~」とにこやかに去って行った。
戻ってから皆にお騒がせしたことを詫びると、ほんっとにみんなやさしくて。
私のグループは、私の上の役職の女性がいて、次が私。
あと5人はすべて年下の役職も下、つまり部下というか後輩というか、
そういう男性ばかりなのだが、みんなやさしいの。
爪を割ったせいか、大事にしてもらっている。
ああ、こういうの久しぶり。
やっぱ何歳になっても乙女の扱いをうけると嬉しいわ。
中でもいちばん年若のSくん。
小柄なメガネ男子、勉強家で、実はKOボーイ。あ?KOボーイって死語?
法律にも強く、接客に関しては少々硬い気もするが、
たいへんに優秀。
その彼が爪割れ以来、私に対する扱いがですね、なんというか・・・。
私、喉元過ぎればなんとやらで、峠を越す、いや越さなくても、
今そんなことしなくても、というときにやたら動いてしまうんですねえ。
インフルエンザや、2年前腕を骨折したときもそうだったんですが、
今回も中指と人差し指はぶっとく包帯を巻いていたのに、
電話台を組み立てたり、PCのセキュリティワイヤなどを繋いでたりしてたの。
そしたら、こう、なんかの弾みで、こつんと何かにその左手をぶつけたりしちゃうわけ。
で「痛っ!」。
すると、そのSくんが飛んでくる。
「大丈夫?痛い?」
「ちょっとね・・・へへへ~」
「んもー蓮花さん、こんなん僕がしますから~、座っててください」
「・・・はい・・・」
次の日また「痛っ」
Sくん飛んでくる。
「だから~、なんでするかなあ~、大事にしてなきゃだめでしょう!」
「・・・はい・・・」
Sくん、私が痛がると、なんとですねえ、手を支えてさすってくれます。
これはすごいでしょう?
あ、ちっとも色っぽい場面ではないですから。
ラブの場面では決してない。
誤解がないように。
つまりですね、普段姐御系な私が、完全に兄ちゃんに叱られる図なのね。
これは、ぐっと来ますよぉ~。
普段叱ってばかりですからね、逆に叱られたりすると、ね。
いや、ほんとにネチネチと叱られると、「なんつった?今?」と逆ギレしちゃいますが。
そんなSくん、残業の時間にふと見ると、ジャケットを脱いでコピーを取っていたのだが、
後ろ、シャツが出てる!
うははははは!かわい~!!!
こういううかつなところは母性本能を直撃します。
爪は、サロンに行く時間もないので、3日完全固定したあと、
シルクネットで固定している。
これからカラーを塗って寝ます。
どうも待合の感じが気に入らなくて、隣の係の後輩というか年下というか部下というか、
まあそういう男性と女性、3人で長椅子などの配置を話し合っていたときだ。
「もっと壁際に寄せてもいいと思うの、このベンチは・・・」
と、左手でガシっと掴んで動かそうとしたら、
バキ!!!
そのベンチは想像以上に重く、左手の中指と人差し指に激痛が走った。
「やっちゃったやっちゃったやっちゃった・・・」ちらりと視線を落とすと、指の中ほどで爪が地割れを起こし、血が噴出していて、
思わず右手で覆い隠す。
「きゃー!」
「うわ・・・」
その場にいた男性と女性が叫んで、カウンターの中にいたほかの男性たちも一斉にこっちを見た。
自分の間抜けっぷりと痛みで恥ずかしく、声も出ない私の周りで、口々に皆があわただしく
動き始めた。
「ティッシュティッシュ!」
「カットバン、僕持ってます!」
「医者に連れて行かないと!」
「僕、車出してきます!」
「医者、わかんのか?」
「ほら、ちょっと見せて!」
たぶん私は真っ赤だったと思う。
もちろん激痛だったけど、爪が割れただけだし、しかも自分の不注意でしでかしたこと。
でも消毒と止血はしたいなとぼんやり思っていると、ちょうど前職場の上司が現れた。
この様子を見て驚いた上司が「私が病院へ連れて行きます」と皆に仕事に戻るよう言うと、
すぐさま男子の一人が書いた病院のメモを受け取って私を連れていってくださった。
消毒と固定で処置も終わり、再び私を送り届けてくださった上司は
「じゃ、お大事にね~」とにこやかに去って行った。
戻ってから皆にお騒がせしたことを詫びると、ほんっとにみんなやさしくて。
私のグループは、私の上の役職の女性がいて、次が私。
あと5人はすべて年下の役職も下、つまり部下というか後輩というか、
そういう男性ばかりなのだが、みんなやさしいの。
爪を割ったせいか、大事にしてもらっている。
ああ、こういうの久しぶり。
やっぱ何歳になっても乙女の扱いをうけると嬉しいわ。
中でもいちばん年若のSくん。
小柄なメガネ男子、勉強家で、実はKOボーイ。あ?KOボーイって死語?
法律にも強く、接客に関しては少々硬い気もするが、
たいへんに優秀。
その彼が爪割れ以来、私に対する扱いがですね、なんというか・・・。
私、喉元過ぎればなんとやらで、峠を越す、いや越さなくても、
今そんなことしなくても、というときにやたら動いてしまうんですねえ。
インフルエンザや、2年前腕を骨折したときもそうだったんですが、
今回も中指と人差し指はぶっとく包帯を巻いていたのに、
電話台を組み立てたり、PCのセキュリティワイヤなどを繋いでたりしてたの。
そしたら、こう、なんかの弾みで、こつんと何かにその左手をぶつけたりしちゃうわけ。
で「痛っ!」。
すると、そのSくんが飛んでくる。
「大丈夫?痛い?」
「ちょっとね・・・へへへ~」
「んもー蓮花さん、こんなん僕がしますから~、座っててください」
「・・・はい・・・」
次の日また「痛っ」
Sくん飛んでくる。
「だから~、なんでするかなあ~、大事にしてなきゃだめでしょう!」
「・・・はい・・・」
Sくん、私が痛がると、なんとですねえ、手を支えてさすってくれます。
これはすごいでしょう?
あ、ちっとも色っぽい場面ではないですから。
ラブの場面では決してない。
誤解がないように。
つまりですね、普段姐御系な私が、完全に兄ちゃんに叱られる図なのね。
これは、ぐっと来ますよぉ~。
普段叱ってばかりですからね、逆に叱られたりすると、ね。
いや、ほんとにネチネチと叱られると、「なんつった?今?」と逆ギレしちゃいますが。
そんなSくん、残業の時間にふと見ると、ジャケットを脱いでコピーを取っていたのだが、
後ろ、シャツが出てる!
うははははは!かわい~!!!
こういううかつなところは母性本能を直撃します。
爪は、サロンに行く時間もないので、3日完全固定したあと、
シルクネットで固定している。
これからカラーを塗って寝ます。
2009-04-05 21:55
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そんな痛恨事があったとは……
新店舗の命運は蓮花様の双肩に
かかっているのかもしれませんね。
ああくれぐれもお大事に。
by ようようやまちゃん (2009-04-05 22:29)
まあ、なんつうか、名前が問題ですな(^_^;)、新規オープンの支店(全部で4カ所でしたね?)。KOボーイってのは、多分ある年代以上では死語ではないではないかと(^_^;)。
うちの娘はKO行ってますが、今の子達は多分言わない…
爪割れは右手でなくて不幸中の幸いでしたかね。
時間が経てば伸びて直るのだろうけれど、どれくらい時間がかかることやら。
治りかけの頃に「またやってもうた」にならないよう、ご注意を。
お呼びじゃないかもしれないけれど、私の爪の損傷に関してのエピソードを。
割ったことはないけれど、大きく損傷したことが1度だけあります。
小学校卒業した年の春休みに自転車に乗っていたら転倒して、右手の薬指が着地した先に大きな石が。それに爪が激突して内出血しましたね。爪の2/3くらいが紫色になりました。
あと、損傷ではないけれど、技術士の試験を受けた16年前のこと。8月下旬の朝9時から昼休みを挟んで夕方5時まで7時間、12000字の論述試験。最後は右手が完全に「死亡」。全然痛くないんだけれど、筆記具の圧力を受け続けた右手の親指の爪が浮いて白濁し、12月くらいにその部分が爪の先の方半分くらいになった時、いきなりその部分が割れて、その下には新しい爪がちゃんと復活していました。その時は全く痛くありませんでした。
by フロレスタン (2009-04-05 22:49)
ありがとうございます。
痛み以上に恥ずかしくてねえ・・・。
>新店舗の命運は蓮花様の双肩に
んなわけないでしょう(笑)
私より優秀な人たちがたくさんいますから。
でも雰囲気がよいんですよ。
by 蓮花 (2009-04-05 22:57)
フロレスタンさんへ
ああ、店舗の話はそれ以上はご勘弁を(笑)。
やっぱりKOボーイって死語なんですね、恥ずかし!
確かに右手でなくて、不幸中の幸いでした。
元々強い爪だったのに出産してからひどく割れやすくなりましたの。
ピアノをやめてから、伸ばすようになったのですが、ちょっと長すぎたかなあ。
あと、最近爪きりを使っていたのもよくなかった。
フロレスタンさんの爪に関するお話は、すざましいですね。
特に後半。
長時間力を加えるとそんなふうになるのですね。
私のように割れる場合、処置を慎重にしていれば、意外と早く治ります。
実際今は痛みもありませんし、シルクネットで固定しているので、
見た目はほとんど何も変わりありません。
すぐに消毒とステリストリップで固定し、抗生物質を飲んでたので。
自転車に乗っていたフロレスタンさん、想像すると、きゃわいい。
by 蓮花 (2009-04-05 23:14)
支店の話題は、ブログ主権限で適当に編集して下さいませm(_ _)m
事後の措置の重要さを物語る出来事でもあると思いますね。
自転車の転倒は、田舎道のこととて、倒れた先が田圃で道路面より低いという回転角が90度を超えるものでした(^_^;)。当時は小柄だったので(笑)、衝撃がそれなりに小さかったのだと思います。今だったらたーいへん。他にたいした怪我がなかったので、薬指の爪が犠牲になってくれたのだとも言えます。
ところで、クラシックギターの専門家なら、右手の爪は命の次に大切にするのでしょうねえ。
by フロレスタン (2009-04-06 00:04)
ブログ主でも編集できないんでつー。
削除のみなんで・・・。
右利きのギター弾きはそうでしょうねえ。
気を遣っていると思いますが、めんどくさがりの私はつい、がさつに
いろいろやってしまいますが。
よく考えたら、小柄とはいえ、たまたまその薬指だけ犠牲になったってのも
凄い確率ですよね。
by 蓮花 (2009-04-06 07:20)
おんや、So-netブログはコメント編集できないのですか。
ニフティのココログはできるので、てっきりこちらでも可能だと思ってました。
by フロレスタン (2009-04-06 12:08)
こういうとこが曽根風呂のいけてないところなんですよ・・・。
とほほ。
by 蓮花 (2009-04-06 21:00)